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神崎法律事務所 民事や家事に関する法律事務全般を取り扱う弁護士事務所です。
建築関係や不動産関係を注力分野として、30年以上にわたり、取り組んでおります。

先日の記事の応用編です。
05/09/2026

先日の記事の応用編です。

〇SWS試験結果の読み方(応用編)
―qaの「ばらつき」から地盤を読む―

SWS試験結果を見るとき、私がかなり気にしているものがあります。

それが、各測点で求めた長期許容支持力度qaの「ばらつき」です。

例えば5測点のうち、1測点だけqaが飛び抜けて大きい、あるいは小さい。

こういう場合は、まず試験時の状況や地盤条件を確認します。

一方で、もっと気になるのが、

「なんとなく場所によってqaが違う」

というケースです。

こんなとき私は、
・qaの最大値
・qaの最小値
・qaの平均値

を求めます。

そして、

(最大値-最小値)÷平均値

を計算してみます。

こうすると、測点間の差がどの程度大きいのかを、感覚ではなく数字で見ることができます。

ここからは私自身の経験則ですが、この値が50%を超えてくる現場は、不同沈下リスクを少し慎重に考えるようにしています。

さらに大切なのは、数字だけを見て終わらないことです。

qaの大きな測点と小さな測点が、敷地の中でどのように分布しているのかを見てみます。

もし一方にqaの小さな測点が偏っているなら、各測点でNswが大きくなる深度も比べてみてください。

例えば、

qaの小さい側では軟弱な地盤が厚く、
qaの大きい側では軟弱な地盤が薄い。

そんな地層の傾斜や層厚の変化が見えてくることがあります。

これが分かると、単に

「qaが○kN/㎡だから大丈夫」

ではなく、

「この敷地の中で、地盤がどう変化しているのか」

という見方ができるようになります。

そして、軟弱層の厚さが敷地内で大きく変化しているのであれば、その変化を無視して基礎や地盤補強を考えるより、比較的安定した地層まで補強材を到達させる方法も含めて検討した方が、不同沈下リスクを抑えやすい場合があります。

SWS試験は、それだけですべての地盤情報が分かる試験ではありません。

でも、

「不同沈下しそうなところはないか?」

という視点を持って各測点を比較すると、見えてくる情報はかなり増えます。

測点ごとの数字を一つずつ見るのではなく、
「敷地全体としてどうなっているのか」を読む。

ここがSWS試験結果を見るうえで、とても大切なところだと私は考えています。

建築士さんがここまでSWS試験結果を読めるようになると、地盤調査会社や地盤補償会社から出てきた判定についても、

「なぜ、この判定なのだろう?」

と自分で考えられるようになります。

それは、家づくりにとってかなり心強いことです。

現在、私がこれまで現場で経験してきた「SWS試験結果の読み方」を少しずつ言語化しています。

寒くなる頃までには、工務店さんや建築士さんに共有できる形にしたいと思っています。

地盤を専門にしていない方でも、不同沈下につながるサインを拾えるように。

そんなものにできればと思っています。

【イラストについて】本文中で書いた、「敷地内で軟弱地盤の厚さが違う」というのは、こういう状況。「そら、傾くわ」と思いませんか?

#地盤調査 #住宅地盤 #不同沈下 #地盤改良 #基礎設計 #工務店 #建築士 #家づくり #地盤補償

SWS試験(旧スウェーデン式サウンディング試験、現スクリューウェイト試験)は、簡易で安価な地盤調査方法として、広く活用されており、もちろん、有用性は否定しません。しかし、その簡易性ゆえの限界や問題も多々あり、それを正確に理解しなければ、かえ...
02/09/2026

SWS試験(旧スウェーデン式サウンディング試験、現スクリューウェイト試験)は、簡易で安価な地盤調査方法として、広く活用されており、もちろん、有用性は否定しません。

しかし、その簡易性ゆえの限界や問題も多々あり、それを正確に理解しなければ、かえって被害を招くおそれもあります。

よく指摘されるのは、次のような問題。
①簡易試験ゆえ目安に過ぎない。
②自沈層がある地盤では要注意(使えないことが多い)。
③サンプルが取れないので、土質構成はわからない。
④正式な標準貫入試験(いわゆるボーリング)の試験結果であるN値への換算式が、土質により異なる。
⑤礫などに当たると支持層と間違いやすい。

それだけじゃなくて、こんな問題もあるんですね。

〇SWS試験結果の読み方(基本編)

何度も書いている話ですが、不同沈下事故を減らすために、とても大切なことなので改めて。

SWS試験で得られた数値が、そのまま地盤の強さを表しているとは限りません。

これは、試験が悪いという話ではありません。
SWS試験という試験方法が持っている特性です。

SWS試験は、ロッドの先端に取り付けたスクリューポイントを地中に貫入させ、そのときの押込み抵抗や回転抵抗から地盤の状態を確認する試験です。

ここで知っておきたいのが「ロッド周面の摩擦」です。

軟弱な地盤にスクリューポイントを貫入していくと、通過したあとの試験孔が閉じ、地盤がロッドに接触することがあります。

すると、スクリューポイント先端の抵抗だけでなく、ロッド周面に生じる摩擦力まで貫入抵抗に加わります。

つまり、

「数値が大きくなった=地盤が強くなった」

とは限らないのです。

この現象は、軟弱な粘性土地盤などで試験結果を読む際に特に注意したいポイントです。

砂質土では、上載圧や締まり具合などの影響を受け、一般に深くなるにつれて貫入抵抗が大きくなります。

一方、粘性土の強さは粘着力や堆積状況などに左右されるため、土質が一定であれば深くなるにつれて貫入抵抗が大きくなることはありません。

ところが、軟弱な粘性土が続いていると考えられる地盤でも、

最初の2~3mは非常に小さかった貫入抵抗が、ある深度から徐々に大きくなっていくことがあります。

こんなとき、試験時に砂を噛んでいるような音や感触がなく、静かに貫入しているのであれば、私はロッド周面摩擦の影響を疑います。

試験機構上生じる現象ですから、完全に防ぐことは簡単ではありません。

大切なのは、こうしたことが起こり得ると知ったうえで結果を読むことです。

SWS試験には、このほかにも試験機の傾斜、スクリューポイントの斜向など、実際の地盤より貫入抵抗を大きく見せる原因があります。

だからこそ、地盤調査報告書や地盤改良会社さんからの提案を見るときには、

「この数値は、本当に地盤そのものの強さを表しているのか?」

と一度考えてみてほしいのです。

工務店さんや建築士さんが、このSWS試験の“クセ”を少し知っているだけでも、地盤評価を鵜呑みにせずに済みます。

その小さな確認が、不同沈下事故を未然に防ぐことにつながります。

SWS試験は住宅地盤を考えるうえで、とても便利な試験です。

だからこそ、数値だけを見るのではなく、
「なぜ、この数値になったのか?」
まで考えて使いたい試験な #住宅設計

【イラストについて】ロッド周面での摩擦抵抗力の発生機構をの解説図です。古い記事ですが、過去に私が書いていたブログに少し詳しく書いています。この記事の解説動画もありますので、合わせてお楽しみください。

https://pe-4.co.jp/2023/08/14/prevention-measure/

#地盤調査 #住宅地盤 #不同沈下 #地盤改良 #地盤改良工事 #工務店 #建築士 #家づくり #住宅設計

7月4日(土) 10時~16時まで、欠陥住宅全国ネット主催で「建築・リフォームトラブル全国一斉110番」が実施されます。私が代表を務める欠陥住宅京都ネットでも、もちろん、やります!欠陥住宅全国ネットは、弁護士・建築士・研究者等が1996年に...
02/07/2026

7月4日(土) 10時~16時まで、欠陥住宅全国ネット主催で「建築・リフォームトラブル全国一斉110番」が実施されます。
私が代表を務める欠陥住宅京都ネットでも、もちろん、やります!

欠陥住宅全国ネットは、弁護士・建築士・研究者等が1996年に設立した欠陥住宅被害の予防・救済のための団体で、全国の地域ネット11団体(京都ネットもその一つ)と協力提携しています。

全国どこからでも、共通のナビダイアル 0570-008-333 にかけていただければ、最寄りの地域ネットに繋がり、建築士と弁護士がペアになって相談をお受けします。

昨日は、欠陥住宅全国ネット第59回大阪大会2日目。1日目の各地域ネットの「瑕疵論」「責任論」「損害論」等に関するリレー報告を受けて、『パネルディスカッション~残された課題』。松本克美教授、木津田秀雄建築士とともに登壇し、平泉憲一弁護士のコー...
08/06/2026

昨日は、欠陥住宅全国ネット第59回大阪大会2日目。

1日目の各地域ネットの「瑕疵論」「責任論」「損害論」等に関するリレー報告を受けて、『パネルディスカッション~残された課題』。

松本克美教授、木津田秀雄建築士とともに登壇し、平泉憲一弁護士のコーディネートで議論しました。

昨日から、大阪で欠陥住宅全国ネット第59回大会が開催されています。阪神・淡路大震災をきっかけに設立された当ネットの30周年記念ということで、1日目は、30年を振り返る「到達点と課題」について、各地域ネットからリレー報告が行われました。私は、...
06/06/2026

昨日から、大阪で欠陥住宅全国ネット第59回大会が開催されています。

阪神・淡路大震災をきっかけに設立された当ネットの30周年記念ということで、1日目は、30年を振り返る「到達点と課題」について、各地域ネットからリレー報告が行われました。

私は、全国ネット幹事長として、大会冒頭の基調報告で登壇しました。

報告の最後は、最近知ったガウディの話を紹介して、次のような言葉で締めさせていただきました。

***********

6月7日は、アントニ・ガウディが亡くなる原因となった事故から100年目に当たります。

ご承知のとおり、ガウディは、スペインの建築家でサグラダ・ファミリアの設計者です。

ガウディは、1926年6月7日、サグラダ・ファミリアの現場での1日の仕事を終えて、教会へ向かう途中、路面電車に轢かれてしまいました。

当時のガウディは、仕事の報酬をほとんどサグラダ・ファミリア建設費用につぎ込んでおり、とても質素な生活を送っていました。

身なりも貧相であったため、浮浪者と間違われて救護が遅れてしまい、3日後の6月10日に亡くなりました。

74歳の誕生日を迎える1週間前でした。

ガウディは、サグラダ・ファミリアの工事現場で、職人に向かって、いつも、こう声を掛けていたそうです。
「諸君、明日はもっと良いものを作ろう」

私たちも、30年前よりも確実に前進してきました。

しかし、昨日より今日、今日より明日へと、さらに前進してゆかねばなりません。

「皆さん、明日はもっと良い解決を勝ち取りましょう!」

二之宮先生による講演。話がうまいんですよね、落語家並みに。
19/12/2025

二之宮先生による講演。
話がうまいんですよね、落語家並みに。

全国消費生活相談員協会で講演会を開催!
日時:1月17日(土)
テーマ:どう守る?高齢者の消費者被害
申込🔽
メール([email protected])・FAX(075-493-3782)は、住所・氏名・電話番号・メールアドレス・会場参加の場合は、「会場参加希望」と記入
グーグルフォーム:
https://forms.gle/cLatefJikVSKsKdbA

悪質リフォームは、①「詐欺的リフォーム」として消費者を騙すというだけでも問題なのですが、加えて、②問題のない住宅をかえって悪くしてしまう「破壊的リフォーム」であることも少なからずあります。
19/12/2025

悪質リフォームは、①「詐欺的リフォーム」として消費者を騙すというだけでも問題なのですが、加えて、②問題のない住宅をかえって悪くしてしまう「破壊的リフォーム」であることも少なからずあります。

悪質な #リフォーム 業者に注意!
「 #助成金 を使って住宅の修理ができる」と謳う #詐欺 広告に注意
「 #保険金 が使える」と勧誘する手口等、災害に便乗した悪質商法にも注意が必要
その場で契約せず、複数事業者から見積もりを取ったり、周囲に相談する等、慎重に対応を
https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/disaster.html

住所

京都市中京区御池通間之町西南角 京ビル2号館4階
Kyoto-shi, Kyoto
604-8181

営業時間

月曜日 09:00 - 17:00
火曜日 09:00 - 17:00
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