13/08/2026
2026年の個人情報保護法の改正を簡単にまとめました。
個人情報保護法は、個人情報の取り扱いルールを定めて、個人情報の保護と活用のバランスを調整している法律です。
2026年の改正は、「AI・データ利活用のための規制緩和」と「保護・罰則の強化」を同時に進めるものです。
【緩和されたこと】「統計特例」の創設とAI開発の促進
病歴などの「要配慮個人情報」についても、統計作成等(一定のAI開発を含む)にのみ利用することを担保し、取得方法や第三者提供に関して法律で定める条件を満たす場合に限り、本人の同意を不要とする特例が設けられました。この特例により、複数の事業者が保有するデータを統計作成等の目的で連携し、一定の条件下でAI学習に用いやすくなったと評価されています。
これによって、断片的なデータからは分からなかった病気の進行過程や予後の傾向をAIが連続的に学習できるようになり、病気の予防や治療、医薬品の開発などの精度が向上することが期待されています。
【強化されたこと】データ保護の厳格化・不適正取得や不適切利用の対策
16歳未満の子どもの情報や、顔特徴データなど「特定生体個人情報」についての新たな規律が整備・強化されています。虚偽の説明によるデータ収集や目的外利用など、悪質な違反行為については、課徴金や命令の対象となることが新たに定められ、プライバシー保護のため、行政処分と金銭的な制裁の両面で厳格化されています。
また、法律上の「個人情報」には該当しない場合でも、メールアドレスや電話番号、Cookie IDなど特定の個人への連絡が可能な情報は、新たに「連絡可能個人関連情報」とされて、不適正な第三者提供や不正取得を禁止する規律が設けられました。
このように、今回の改正は、「データを連携させて社会的便益を向上させたい」というニーズに応える一方で、「悪用やずさんな管理は許さない」というものです。企業や医療機関は、サービスの提供や個人情報の保管・活用の場面での負担が増えます。十分なセキュリティ対策(ハード面の対応)を前提とした上で、今一度個人情報の取り扱いルールを確認して実施すること(ソフト面の対応)が求められます。