28/07/2024
【カスタマーハラスメントに対する企業・事業者による弁護士活用方法】
令和4年に、厚生労働省は顧客等からの著しい迷惑行為(いわゆるカスタマーハラスメント)の防止対策の一環として、「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」や、マニュアルの概要版であるリーフレット、周知・啓発ポスターを作成しました。
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf
上記のURLはカスタマーハラスメントに関するマニュアルとなります。こちらのマニュアルは企業・事業者として押さえておくべき内容が記載されていますので、ぜひご一読ください。
さて、カスタマーハラスメントに対して弁護士をどのように活用するのが良いのかの一つの基準をお示しさせていただければと思います。
当事務所では、カスタマーハラスメントを行った顧客(以下「カスハラ顧客」と言います。)が当該企業・事業者にとってまだお客様として扱いたいのか、それとももうお客様としては扱いたくないのかによって対応を区別させていただいております。
【カスハラ顧客をお客様としてまだ扱いたい場合】
当該企業の従業員さまが引き続き窓口となって対応をしていただきます。ただし、弁護士が具体的な状況をお伺いしつつ、当該従業員さまにアドバイスをしていきますので従業員としてより安心して対応していただくことができます。また、時間的余裕がない場合でも相談できる弁護士がいることを従業員さまが事前に把握しているだけでも心に余裕を持ってカスハラ顧客に対応することが可能となります。なお、当事務所では顧問契約を締結している企業・事業者さまに対しては必要に応じて当事務所の名称や弁護士名をカスハラ顧客に提示することも可能とさせていただいております。
【カスハラ顧客をお客様として扱わないと決めた場合】
カスハラ顧客をお客様として扱わないと決めた後は、弁護士が窓口となって対応をさせていただきます(カスハラ顧客が企業・事業者さまに連絡をしたとしても弁護士に連絡するように伝えていただくのみで何らの対応もしていただく必要がありません)。カスハラ顧客に対して弁護士が直接対応することで、従業員さまに負担を掛けることなく、カスハラ顧客に対応することが可能になります。弁護士が窓口として対応する場合には、当事務所のこれまでの経験ではカスハラ顧客と当該企業・事業者さまとの取引が継続されることはほとんどない場合が多く、当該カスハラ顧客に悩まされるリスクを大きく下げることができます。
【カスハラ顧客をお客様として扱うべきか悩む場合】
当該企業・事業者さまにとってカスハラ顧客が重要な取引先や大切な方からのご紹介による顧客であるなど、すぐにはお客様として扱わないとは決められない場合には、従業員さまと弁護士がチームとして対応することが最適です。取引を継続するための内容(将来に関する部分)については従業員さまに対応していただき、カスハラ顧客が納得できない部分(過去に関する部分)については弁護士が対応させていただきます。
【まとめ】
企業・事業者さまにおいては、カスハラ対応のマニュアルを定めることは非常に重要ですが、その目的は企業・事業者さまで働く従業員を保護することにあります。従業員を保護することは安定した雇用環境の創造にもつながります。従業員がストレスに感じたり、対応に悩んでしまう顧客がいる場合には、企業・事業者さまの責任者が当該顧客をお客様として取扱うべきか否かを決定し、対応方法を決めることで従業員を保護することができます。企業・事業者さまのみで顧客対応を完結させることは理想ではありますが、外部の法律事務所の弁護士を活用することで従業員を守り、結果的に事業を守ることにつながります。カスハラ顧客に悩まされている企業・事業者さまは外部法律事務所の弁護士の活用をお勧めします。