北奥法律事務所

北奥法律事務所 当事務所は、岩手県盛岡市を拠点に執務している弁護士小保内義和が主宰?

企業・団体の活動に関わる法律問題の処理や個人の方の様々な法的紛争の解決など、「地方都市の弁護士が通常携わる民事事件」一般を、幅広く取り扱っています。

交通事故、債務整理、離婚、相続、各種民事・商事紛争をはじめ、取扱分野は多岐に亘ります。詳細は、事務所Webサイトをご覧下さい。
 
ご依頼の趣旨に即して事案の内容を丹念に調査し、主張を適切に代弁し、正しい解決を実現するため全力で取り組んでいます。

業界水準・相場に即した一般的な費用・報酬のほか、タイムチャージ形式での受任や少額の顧問契約など、ご利用の内容に応じた柔軟で合理的な料金設定を心がけています。

とりあえずfacebookページを作成したものの、業務上の情報など様々な投稿は当事務所のwebサイト(ブログ)で行っていますので、そちらをご覧下さい(facebookページは、有効な活用方法が思いつくまでは、休眠状態を余儀なくされる見込みです)。

18/10/2024

急逝された西田敏行氏の名演ぶりに関しては、各人がご自身なりの代表的光景を思い浮かべて在りし日を偲んでおられることと思いますが、私が真っ先に思い返すのは、

大河ドラマ「八重の桜」で、幕命に従い京都守護職に赴こうとする綾野剛氏こと容保公を必死で制止せんと対峙し激論を交わす宿老・西郷頼母

の光景です。

頼母こと西田氏は、重臣達が誠実さに溢れた容保公に恭順する中、たった一人で

現下の情勢下で京都に行くと、天下の政争に巻き込まれ、いずれ会津は滅びる、そのような暴挙に及ぶのは藩主といえど許されぬ

と切腹覚悟で猛抗議を行います。

これに対し綾野氏こと容保公も

そのような状況だからこそ、会津が引き受けねばならぬ、藩主がそれを嫌がるなら藩主を引きずり下ろしてでも藩士が一丸となって将軍を支えよというのが藩祖(家光の弟・保科正之)が定めた会津藩の根本的存在意義ではないのか

と一歩も譲らず、さりとて頼母を罰することもなく、会津を託し覚悟を決めて京都に旅立っていきました。

近時のTV番組では「大河随一のシーン」として、ケン政宗氏が勝新秀吉氏と対峙する場面が多くと取り上げられますし、近時では「麒麟が来る」で、若き信長と幼少期の竹千代が父・松平広忠の殺害を平然と語りながら戦国の厳しさを確認しあう光景も珠玉のものでした。

が、私自身は、上記の会津の二人の対決シーンこそが、この国で現実に生じた深刻な正義と正義の衝突を描き、現在と将来の我が国のあり方を国民に考えさせることを目的としているであろう、大河ドラマの象徴・真骨頂であり最高峰だと思っています。

とりわけ、八重の桜は震災を機に福島支援のため制作された番組であり、福島の原発被害を抜きに考えることはできません。

その視座からは、「天下に関わると会津が滅びる」と訴える西田頼母の姿は、

国策に恭順し原発に関わったからこんな酷い目に遭ったじゃないか、それでいいのか

と叫んでいるようにも見えますし、大河初出演であろう綾野容保公の迫真の姿も、

保科公の会津藩や秀吉侵略後に東北支配の砦として福島を支配した蒲生氏郷などは言うに及ばず、倭の五王の時代から奈良期頃までの数百年に亘り、福島(磐城国)こそがヤマト国家の東端であり奥州征服の牙城・拠点であったこと、その後も北東北より遙かに東京・関東との「心理的距離」が近い存在であり続けたこと

などから、原発に限らず、首都東京や国家全体を支え続けてきたことこそが福島の矜持であり、他の地域には容易に真似できない重要な役割だ

と熱く反論しているようにも見えてきます。

この二つの正義の衝突が、今も我々日本国民に託された宿題であることは申すまでもありませんし、そうであればこそ、このシーンをご覧になった方々には、二人の凄まじい熱量・戦慄さから、そうしたことも感じていただければと思っています。

昔ほどTV等を拝見する余裕がなく、今の役者さん達のことはあまり存じませんが、これからも、そうした奥の深いメッセージを人々に伝えることができる役者さんや作品が多く世に出ていただければと願う次第です。

東北人の一人として、西田敏行氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

本日の岩手日報で、都会のごく一部?の弁護士・司法書士による「インチキ任意整理」に注意喚起する趣旨の記事が出ていました。が、昔から私の投稿をご覧いただいている方はご存知のとおり、この件では6年前と4年前に引用の記事を投稿しており、残念ながら新...
25/07/2024

本日の岩手日報で、都会のごく一部?の弁護士・司法書士による「インチキ任意整理」に注意喚起する趣旨の記事が出ていました。

が、昔から私の投稿をご覧いただいている方はご存知のとおり、この件では6年前と4年前に引用の記事を投稿しており、残念ながら新聞記者などにはご覧いただけなかった?ようですが、業界人なら何年も前から把握し対処が必要ではと思っていた問題でした。

根本的には、日弁連などが業界内で業務内容や費用に関するGLをきちんと定めて、逸脱する輩には厳しい制裁を加えるという対処が必要だと思いますが、延々と放置され、私のような「自称・良貨」が今も駆逐され続けているのは、残念というほかありません(今月も赤字がヘドロ・・)。

以前、「現在の弁護士会は組織崩壊(自治終焉)に至る過渡期(スタートライン)では」と書いたこともありますが、こうした問題に世間の方々にも関心を深めていただき、政治家云々に限らず、適切なガイアツを行っていただければと願っています。

日報記事に記載のとおり、岩手弁護士会消費者委員会では、8月に「大量広告による不適切な債務整理110番」と題して、緊急電話相談を行うそうです。

ただ、タイトルの長ったらしさは否めず、端的に

「インチキ債務整理」とか「デタラメ債務整理」

と題した方が良かったのでは、と思わないこともありません。

余談ながら、当職は電話相談の担当ではありませんが、「県内の気軽に通える弁護士」の一人として、インチキ債務整理被害に限らず、ご遠慮なくご相談いただければと思います(無料相談は、原則として法テラス扶助基準に該当いただく必要がありますが・・)

震災の前後から、東京の弁護士や司法書士の事務所が、CMやらチラシやらで出張相談会と称して過払だ債務整理だと喧伝

本日は憲法記念日です。8年ほど前、人にあらざる存在の尊厳(万物の尊厳)を日本国憲法に取り入れたい(現行憲法に新設13条の2を追加する改正案)と思い立ち、FB上で何度か投稿してきました。いつかはそれを世間に問う本を出版してみたいと思いつつ、仕...
03/05/2024

本日は憲法記念日です。

8年ほど前、人にあらざる存在の尊厳(万物の尊厳)を日本国憲法に取り入れたい(現行憲法に新設13条の2を追加する改正案)と思い立ち、FB上で何度か投稿してきました。

いつかはそれを世間に問う本を出版してみたいと思いつつ、仕事と諸事に追われ何もできずに時間を徒過し、そのまま寿命を迎えてしまいそうです。

先日の世論調査でも、日本国民が憲法改正を希望しつつ、与野党・国民全体が幅広く合意できる「未来に希望を示す憲法改正」を国民が望んでいることが示されており、万物の尊厳を掲げる憲法改正こそがそれに相応しいことは、間違いないと確信しています。

5年前に掲載した引用の投稿なども読み返し、今年こそは原稿を書き始めてみたいと願うばかりです。

司馬遼太郎氏も語っていた「万物の尊厳」 Tweet 4月の「ロータリーの友」に、司馬遼太郎氏が平成元年に小学生向けに執筆した「二十一世紀に生きる君たちへ」という作品の書評が掲載されていました。 私は司馬作品の有....

事務所のFBページは放置状態が続いていましたが、久々の投稿です。今年のGW期間は、ご希望があれば連休期間中もご来所による相談に対応することとしましたので、その旨のお知らせです。昨日(未明)に投稿し、現時点で何らお問い合わせがありませんので、...
04/05/2020

事務所のFBページは放置状態が続いていましたが、久々の投稿です。今年のGW期間は、ご希望があれば連休期間中もご来所による相談に対応することとしましたので、その旨のお知らせです。

昨日(未明)に投稿し、現時点で何らお問い合わせがありませんので、そのまま連休も終了、となりそうな気もしますが、ともあれ、こちらでも掲載しますので、必要に応じてご利用いただければ幸いです。

例年、連休期間中は休暇をいただくなどしておりますが、今年は新型ウイルス禍のため自宅と事務所の往復の日々となっていることから、連休明けを待たずにご相談(ご来所)をご希望の方がおられれば、可能な範囲で対応...

IGでの初投稿は、安定の瓶ドン…ではなく、敢えて宮古ラーメンのシンボルのひとつ、福の雲呑麺にしました。 #福  #宮古  #ラーメン
04/02/2020

IGでの初投稿は、安定の瓶ドン…ではなく、敢えて宮古ラーメンのシンボルのひとつ、福の雲呑麺にしました。
#福  #宮古  #ラーメン

大したことは書いていませんが、フランチャイズ・ビジネスに関わりのある方は、さっとお目通しいただければ幸いです。http://www.hokuolaw.com/2014/03/19/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3...
19/03/2014

大したことは書いていませんが、フランチャイズ・ビジネスに関わりのある方は、さっとお目通しいただければ幸いです。
http://www.hokuolaw.com/2014/03/19/%e3%83%95%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%81%e3%83%a3%e3%82%a4%e3%82%ba%e5%88%b6%e5%ba%a6%e3%81%ae%e7%8f%be%e7%8a%b6%e3%81%a8%e8%aa%b2%e9%a1%8c/

今月(平成26年3月)の日弁連機関誌(自由と正義)に、フランチャイズ制度の特集記事が載っていました。大雑把な内容(項立て)としては、以下のようになっています。 ①フランチャイズ制度に関する基本的な視点(学者の先生の講義) […]

先日、ある方から「小保内君は離婚事件もできるの?」と聞かれました。離婚関係は町弁にはスタンダードな業務の一つですが、そうしたことも業界の方でなければ常識とは言えないのでしょうから、まずは、弁護士の多くが、実際に行っている仕事に関する情報を、...
16/03/2014

先日、ある方から「小保内君は離婚事件もできるの?」と聞かれました。離婚関係は町弁にはスタンダードな業務の一つですが、そうしたことも業界の方でなければ常識とは言えないのでしょうから、まずは、弁護士の多くが、実際に行っている仕事に関する情報を、ある程度オープンにしたり、利用者側も、そうしたものを事前に調べて相談・依頼先の弁護士を選択する文化が創られて欲しいと思います。

そうした理由から、例年、前年の業務実績をブログで書いて公表しているのですが、ようやく昨年のものができましたので、関心のある方はご覧いただければ幸いです。

http://www.hokuolaw.com/2014/03/16/%e5%b9%b3%e6%88%9025%e5%b9%b4%e3%81%ae%e6%a5%ad%e5%8b%99%e5%ae%9f%e7%b8%be/

当事務所では、数年前から、毎年1回、前年度の業務実績の概要をブログで公表しています。ご一読いただき、当事務所へご相談等に関する参考としていただければ幸いです。なお、顧問先には、これに若干加筆したものをお送りしています。 […]

大変久方ぶりの投稿です。ご迷惑でなければ、今後は、事務所ブログの法律系記事について、たまにこちらでご紹介させていただこうかと思っています。http://www.hokuolaw.com/2014/02/01/%e4%bc%9a%e7%a4%...
01/02/2014

大変久方ぶりの投稿です。ご迷惑でなければ、今後は、事務所ブログの法律系記事について、たまにこちらでご紹介させていただこうかと思っています。
http://www.hokuolaw.com/2014/02/01/%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%81%ae%e5%86%8d%e7%b7%a8%e3%82%92%e5%b7%a1%e3%82%8b%e8%a3%81%e5%88%a4%e4%be%8b%e3%81%a8%e5%95%8f%e9%a1%8c%e7%82%b9%ef%bc%88%e8%ab%96%e6%96%87%e7%b4%b9%e4%bb%8b%ef%bc%89/

判例タイムズ1394号に掲載されている裁判官による論文です。 会社再編とは、狭義には会社の合併及び分割、株式交換・移転を指し、広義には事業譲渡・組織変更も含めて捉えられる法的営為の総称です。 論文では、これらを巡って生じ […]

【非嫡出子違憲判決を巡る2つの小咄】 先日、最高裁が、長年の懸案であった非嫡出子の相続差別規定(民法900条4号但書前段)を違憲としたことは、皆さんご存知のことと思いますが、本日、岩手の方に関して係属していた事件でも、同じ判決が出たとの報道...
20/09/2013

【非嫡出子違憲判決を巡る2つの小咄】

 先日、最高裁が、長年の懸案であった非嫡出子の相続差別規定(民法900条4号但書前段)を違憲としたことは、皆さんご存知のことと思いますが、本日、岩手の方に関して係属していた事件でも、同じ判決が出たとの報道がありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130920-00000579-san-soci

 残念ながら?私が代理人ではありませんが、小ネタを1つ発見したので、さらに思いついたもう一つの話と一緒に、少し書いてみたいと思います。

1 2年前に、違憲判決の一歩手前で自ら判決を貰い損ねた人物

 先ほど、判例雑誌を読んでいたところ、2年前に、同じ事件で違憲判決の一歩手前まで行ったのに、当事者が自ら特異な形で事件を終了させて、違憲判決を貰い損ねたように見えるという判例を見つけました。

 「平成22年に同じ論点で最高裁に特別抗告していた非嫡出子X氏が、最高裁の係属中に、代理人弁護士に無断で相手方(嫡出子Y氏)と和解して代償金の支払を受けたので、最高裁が審理の続行の必要なしとして抗告を却下した例」です(最高裁平成23年3月9日決定判タ1345-126)。

 判決を読むと、X氏は、早期解決を希望するとの理由で、抗告審を依頼していた自身の代理人弁護士を通さずに、自らY氏と接触し、2審までに認定されていた代償金(Y氏が目的不動産を相続する代わりにX氏に支払うべきとされた金員で相続分に基づき算定されるもの)を2割程度、増額した金額をY氏から受け取るのと引換に事件を終了する趣旨の合意をし、その支払を受けました。

 が、どういうわけか、X氏はその事実を代理人に一切説明せず(独断専行をしたことに後ろめたさがあったのか、その必要すら感じなかったのか、その辺は不明です)、その後も最高裁の審理が続き、最高裁は、X氏の代理人に、事件を大法廷で扱う旨の連絡をしました。
 そして、代理人がX氏にそのことを伝えたところ、X氏が、実は、ということで、和解の話が最高裁に伝わりました。

 で、通常なら、そのままX氏の側から訴えの取下がなされて裁判が終了となるはずなのですが、どういうわけか(後記参照)取下書が提出されなかったので、最高裁は、審理続行の必要なしとして抗告を却下し、終了となりました。

 断言はできないものの、今回の判決結果や「大法廷に回付」という事実(最高裁の裁判官全員による重大な判断が予定されている)から、仮に、X氏がY氏と裁判外の和解をせずに判決に至っていれば、今回の判決よりも先に、X氏こそが、違憲判決を勝ち取った当事者として、社会の脚光を浴びた身になったかもしれません。
 
 X氏が、違憲判決を勝ち取ること自体と経済的利益その他のどちらに重きを置いていたのか等は分かりませんが、経済的利益に関しては、違憲判決となっていれば、Y氏がX氏に支払うべき代償金は上記(2割増)を上回っていたはずで(単純に言えば、代償金は倍額になるはず)、その限りでは、X氏は「賭けに負けた」ような面はあると思います。

 もちろん、非嫡出子相続差別規定は、最高裁が長年に亘って合憲判断を維持してきた(近年は、規定そのものを批判しつつも最高裁による違憲判断は避けたいとして、立法による解決を促していた)ため、平成22年の時点で、絶対に違憲=X氏が勝訴する見通しが立っていたわけではありません。
 ですので、和解そのものは、勝敗リスクに関する一つの判断として、尊重されるべきだとは思います。

 ただ、この件では、X氏は、自身が頼んでいる弁護士に無断でY氏と和解をしたとのことなので、判決等では全く触れていませんが、代理人との間が、何らかの形でこじれていると思われ、訴え取下書が最高裁に提出されなかったという話も、その延長線上にあると推測されます。

 形式的に言えば、代理人に事件処理を依頼している当事者の方が、代理人に無断で相手方と協議して話をまとめてしまうというのは、代理人との委任契約に違反する疑いが強い事柄で、場合によっては代理人に対して賠償等の義務が生じかねないリスクを負っています。
 ですので、よほどの事情がない限り、弁護士としては「よい子の皆さんは、絶対に真似しないで下さいね」と申すほかありません。

 具体的な事情が分かりませんので、X氏の行動そのものに論評はしかねるものの、業界人から見れば、「長年の課題を勝ち取った栄誉ある地位」を手にし損ねた上に、代理人との間もこじれたのではないかと思われる後味の悪い結果になったという印象を受けてしまいます。
 違憲判決報道のときの当事者の記者会見は、私は新聞でしか拝見していませんが、そのコメントなどを思い返すと、天は、大きな判決を勝ち取る人についても、ある種の選別をしているのかもしれません。

2 非嫡出子差別違憲判決と自民党憲法草案

 恥ずかしながら、憲法学と縁遠くなっていることもあり、上記違憲判決をまだ真面目に読んでいませんが、引用した上記記事にあるように、違憲判決の理由として、①家族の多様化、②国民の意識の変化、③諸外国の婚外子差別撤廃の流れなどが挙げられていたと記憶しています。

 ただ、①と②は、どこまで統計を取ったのかよく分かりませんが、相手方(嫡出子側)が、報道へのコメントで自分達の方こそが国民の意識を代表しているはずだと述べていたように、なかなか認定の難しい事柄と思われますので、③の諸外国の動向が、違憲判断の大きな要素として重視されたのではないかとも思われます。

 ところで、「諸外国の動向を重視する」というのは、最高裁のオリジナルな判断ではなく、日本国憲法に明確な根拠があります。
 同業者の皆さんは当然ご存知のことですが、前文です。

 そのことは、①諸外国=国際社会の動向を尊重する趣旨の規定は、憲法の本文にはほとんど(全く?)なく、前文だけにある(前文には、そのことが明確に謳われている)こと、②とりわけ、今回の違憲判決の直接の根拠である憲法14条には、「国際社会の動向=外国人の人権との均衡(平等)を斟酌する」などという定めは一切ないことから、裏付けられると思います。
 
 前文は、私が司法試験受験生だった当時は、それ自体が裁判規範として表立って出てくるものではないとされており、真面目に勉強した記憶もありませんが、こうした形で憲法解釈に影響を及ぼす規定なのだと感じさせられる面があります。

 で、何のためにこんな話を書いたかと言えば、昨年頃に自民党が提案した憲法改正案の前文を改めて読んでみたのですが、やはりというか、現行憲法の前文にあるような国際協調主義、言い換えれば国際社会の潮流を尊重していこういう趣旨の文言は見られません。
 それ以外の人権規定の部分にも、平等原則を含む人権の解釈に国際社会の潮流を斟酌することを伺わせる趣旨の規定を見出すことができません。
www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf

 最高裁は、裁判官が自分達の価値判断で勝手に物事を決めているのではなく、あくまで現在の日本国憲法の規定や趣旨などを考えて憲法適合性の判断をしていますので、仮に、現時点で自民党憲法が採用されていたとすれば、裁判官にとって、「国際社会の潮流」を憲法解釈(権力行使)の根拠にはできませんので、今回の違憲判決は恐らくは生じなかったのではないかと思われます。

 私自身は、左右双方の立場(各論)に賛否をモザイク的に感じる蝙蝠型の人間なので、嫡出子側の心情にも同情する面を感じたり(事案の実情に応じて遺言その他の方法で解決するほかないのでしょうが)、自民党憲法草案にも、多くの同業者の方々ほど明快な反対姿勢を持つこともできず、「だから自民党案は駄目だ」などと、声高に主張するつもりはありません。
 ただ、少なくとも、「自民憲法なら今回の違憲判決は生じなかった可能性が高い」という法論理的な帰結については、いずれの立場の方も認識しておいてよい(それを前提に、各人の価値判断=憲法観、政治観に基づき、当否を決めていけばよい)と思います。

 また、最高裁は、過去の合憲判決の際に、議員定数不均衡問題と同様に、是正の必要性を述べつつも、立法による解決を期待し強権発動(違憲無効)するのを避けたいとのスタンスを表明しており、国民一般の目から見ても、さほど大きな反対論もなかった(自民党の一部の議員さんが強硬に反対しているという話は聞いたことがありますが)と思います。
 それにもかかわらず、国会(官ではなく民の側)で改正を実現できなかったこと(或いは、その結論を出すための健全な議論を喚起できなかったこと)も、我が国の民主主義の実情ないし課題を示す象徴的な事柄として認識する必要があるのではないかと思います。

 社会の片隅で細々と生き残りの努力に追われる生活を続けている身には、色々な意味で、代表者(政治家)に限らず、「民」を担う立場の方々に、官にお株(憲法の価値の実現や健全な対案などの努力)を奪われないよう、さらなるご尽力をお願いしたいと思わずにはいられないところがあります。

Yahoo!ニュース

22/08/2013

【継続的取引の不当停止を理由とする賠償請求の認容判決】

 中小企業の方々にとって、経営上、依存度の大きい(売上高に占める割合が大きい)発注企業(往々にして自社よりも規模の大きい企業)がある場合には、突然に取引の打ち切りを通告されるような事態が生じることのないよう、様々なご苦労をなさっているケースが多いのではないかと思います。

 そして、万が一、取引中止を通告された場合、それが契約上の定めや商取引上の信義則に照らし、違法不当と言える場合には、取引中止を通告してきた取引先に対し、通告の撤回やそれが適わぬ場合には損害賠償を求めたいということになるでしょうし、そのような紛争は、決して少なくはありません。

 ただ、取引基本契約書のように継続的取引を明確に定めた書面を交わすことなく、依存度(中止リスク)の高い継続的取引を行っている企業も多いと思われます。
 このような紛争を「継続的取引の不当停止を理由とする賠償請求」などと読んでいますが、往々にして、立証上のリスクも含め、勝敗の見通しを立てることが容易でないことも珍しくありません。

 数年前、小規模な企業の経営者の方から、そのような事案のご相談を受け、事案の内容に照らし、提訴してよいのではと申し上げていたものの、ご本人も悩んだ末に提訴(賠償請求)に踏み切ったという案件を受任していたのですが、先日、当方の請求を概ね全面的に認める趣旨の判決をいただき、無事に確定して、相手方企業から支払を受けることができました。

 詳細は差し控えますが、そのケースは、売上の100%を依存している発注元の大企業から、正当な理由がないのに突然の停止通告等をされて事業そのものが停止に追い込まれたという案件で、停止の不当性は明らかであったものの、継続的取引を行う契約関係があったとの認定が得られるか見通しが立てにくい案件でした(継続的取引としての要保護性が認められずに単発的な取引に過ぎないと言われてしまうと、理不尽な理由で今後は発注しないと言われても賠償請求が当然に認められるとは言い難いでしょうから)。

 ちなみに、この種の訴訟では、当該取引が継続していれば得られたであろう1ヶ月間の相当な逸失利益を算定して、それに相当な期間(取引継続が期待できた期間)を乗じて算出するのですが、同種訴訟の中では、比較的、長めと言える期間が認められています。

 当事務所としては、「地域内の中小・零細企業が、東京などの強大な取引先企業から理不尽な仕打ちを受けた場合に、泣き寝入りをしないための闘いをサポートする仕事」は、特に力を入れて取り組んでいきたいと思っている分野ですので、私自身としては、「勝って(お役に立てて)ホッとした」というのが正直なところです。

 この種の案件は、事実の立証のほか、裁判官の個性などでも勝敗が分かれるリスクがあるため、悩ましい面は色々とあるのですが、その種の問題が生じた場合やそのリスクがある取引をなさる場合などでは、弁護士への早期の相談を念頭に入れておいていただければ幸いです。

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中央通3丁目17番7号 北星ビル3階
Morioka-shi, Iwate
020-0021

営業時間

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火曜日 09:00 - 18:00
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